湊かなえ

「贖罪/湊かなえ」

ある田舎町の小学校で不審者の男に少女・エミリが殺された。
その時一緒に遊んでいた4人の少女は、エミリの母親・麻子から衝撃的な言葉を投げつけられる。
その言葉に囚われた少女達はそれぞれ成長するが・・・。

まず4人の"贖罪"の物語が語られていくのですが、一つ読み終わる度に後味の悪い感じが残りました。

最後の麻子の話には呆れるばかり。
そして、本当に救いようの無い結末に向かって行きます。

でも、人って自分勝手な物ですよね。
自分ではそんなつもりはなくても、案外他人から見れば自己中心的な行動を取っているのかもしれません。

湊さんの作品の主人公は、普通ならそんな事は言わないだろう、しないだろうという常識から外れた行動を取ったりしますが、実はそれは理性をかなぐり捨てた人の本性。
だから読んでいて不快なのに、ぐいぐい惹きつけられてしまうのかもしれません。

「告白/湊かなえ」

ある中学の終業式の日、担任である森口悠子の話から物語は始まる。事故死だと思われていた我が子・愛美の死は「このクラスの生徒に殺されたのです」と・・・。

最初から独特の語り口で一気に読ませます。
あまりに衝撃的な内容で、この話はどうなっていくんだろうと思いましたが、それはほんの序の口でした。
語り手が次々と変わり、新たな事実が明らかにされていきます。

正直言って、読後感はあまりよくありません。
誰にも共感できないし、救いのない話です。
それでも、この作家の圧倒的な文章力に惹きつけられてしまうのです。

巻末にこの作品を映画化した監督の中島哲也さんのインタビューが載っていますが、「登場人物は嘘をついている」という言葉を読んで、なるほどと思いました。
登場人物の言っていることは本当のことなのか、どの部分が嘘なのか・・・そんな事を考えながら読むとまた面白いかもしれません。

映画は観ていないので、DVDを借りて観てみたいなと思います。

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