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2012年4月

「七十歳死亡法案、可決/垣谷美雨」

すごいタイトルですね。
「結婚相手は抽選で」に続く、もしもこんな法律が出来たらシリーズ?ですね。

七十歳死亡法案が可決された。これにより日本国籍を有する者は誰しも七十歳の誕生日から30日以内に死ななければならない。政府は安楽死の方法は数種類は用意する方針で、対象者がその中から自由に選べるように配慮するという。
施行は二年後の四月一日である。

専業主婦の東洋子は八十四歳の義母を介護する毎日。
仕事で多忙の夫は、家庭の事は東洋子に任せきりだ。
有名大学を卒業後、大手の銀行に勤めた息子・正樹は、人間関係につまずいて退職してからは就職が決まらず、引きこもっている。
娘の桃佳は家を出て独立して、めったに家には帰って来ない。

夜中も何度も義母に呼びつけられて睡眠不足の東洋子は、次第に追い詰められていく。

「七十歳死亡法案」を巡って、マスコミも世の中の人達も様々な議論を交わします。
正社員の仕事がなかなか決まらず、低所得にあえぐ若者は、将来を悲観して法案に賛成する人が多く、七十歳前後の人達は若い時は高度成長期の日本を支える為に頑張って働いて、やっと余裕の持てる年齢になったのにと反対意見を述べます。

医療技術が進んで長生きできるようになったけれど、一昔前とは大きく変わってしまった人生の長さに法律も人々もついていけてないのが現状のような気がします。
自分の老後や介護のこと、福祉のこと、いろいろ考えさせられました。

追い詰められた東洋子は家を出て行ってしまうのですが、最初夫や息子は誰かに頼ろうとするばかりで、自分が介護することは全く考えないのに呆れました。
誰か一人に介護を押しつけるのは無理ですよね。
家族や行政が助けられるシステムがないと、これからは老人の方が多い世の中になるのだから。

それにしても垣谷さんの作品の切り口はいつも斬新で面白いです。
次の作品も楽しみです。

「シンベリン」千秋楽 観劇

蜷川さん演出の舞台はを観るのは久し振りだったので、とても楽しみに行きました。

今回は客席に入った途端に、舞台上には楽屋のセットで仕度をする俳優さん達。
始まるのを待ちながら、気持ちは舞台上に惹き寄せられていきます。
時間になって、ずらーっと並んだ役者達がパッとガウンを引くと衣装を着た姿にガラっと変わります。
蜷川さんは、いつも初めの演出でぐっと観客の気持ちをつかんでしまいますね。

阿部さんはここ数年は蜷川さん演出の舞台に出演されることが多いですが、シェイクスピアは初めてですね。
身長も高いし、裾の長いマントのような衣装も似合うし、長い台詞も滑らずに伝わって来ます。

阿部さん演じるポステュマスが愛する女性の貞節を賭け事にするのも、ヤーキモー(賭けの相手)の言う事を信じてしまうのもどうかと思いますが。

大竹さんはシンベリン王の娘で20歳。
これは舞台ならではの配役ですが、本当に仕草や声などが可愛らしいです。
男装した姿も健気な少年に見えます。
観る度に思いますが、本当に天才ですね。

窪塚くんは、ずい分久し振りに観ました。
舞台を観るのは初めてですが、昔の印象とあまり変わりませんでした。
ヤーキモーは卑怯な男ですが、その嫌な感じを好演していました。

勝村さん演じるクロートンが出て来ると笑えて、ほっとする場面が多かったです。
力の抜き加減が絶妙ですね。

鳳蘭さんは裏表のある、意地悪な王妃にぴったりでした。
鳳さんは登場するだけで迫力があります。

もしかして・・・と思って観ていたら、やっぱりローマ軍の将軍は丸山智己さんでした。
ドラマや映画で観ていて素敵だなと思っていたので、これからも舞台出演の機会が増えたらいいなと思います。

最後はどうやって納まるのだろうとハラハラしながら、濃い3時間半でした。

何度目かのカーテンコールには蜷川さんも登場して、客席はスタンディング・オベーションでした。

次は大阪での公演ですね。
シンベリン」梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

「僕等がいた 後篇」試写会

前篇に続き後篇も試写会で観て来ました。
今回は開場前から長い列になっていたのですが、座席に座れない人が通路に座るぐらい盛況でした。
前篇は大ヒットしているみたいですものね。

多少ネタバレもあるかと思いますので、ご注意を。


一体どうして矢野は東京に行ってから音信不通になってしまったのか-。
矢野は、母の失業、病気で家計を助ける為にバイトに追われる生活になっていきました。
時間にも精神的にも余裕のない生活の中で、高橋は彼の心の支えでした。
でも、彼にとって更に衝撃的な出来事が起こります。

矢野のお母さんの言動には共感出来ませんでした。
多少は病気のせいもあるのかもしれませんが・・・。

有里もそうですが、大好きな、大切な人の幸せを一番に願うのが愛ではないでしょうか?
その人を苦しめても自分のそばにいて欲しいと思うのは、エゴでしかないと思います。

矢野の気持ちを想うと、こちらまで苦しくて、泣けてしまいました。

七美は何て強いんでしょう。
会うことも、声を聞くこともできない長い時間、ただ矢野の言葉だけを信じて待ち続けるなんて。
もちろん、いろいろ気持ちが揺れたりしただろうけど。

矢野と再会して、彼の決意を聞いても、きっと「彼が決めたことだから」と思ったんですよね。
でも、七美の気持ちは変わらなくて。

そんな風に人を愛し続けるのは現実にはすごく難しいけど、だからこそ、この原作は支持されているのかもしれません。

七美を優しく見守る竹内くん役の高岡蒼佑さんも好演していました。

前篇ではありたきたりのラブ・ストーリーに思えた作品でしたが、後篇を観てがらりと印象が変わりました。
両方観て良かったです。

「僕等がいた」公式サイト

4月の気になる舞台(4/19追記)

やっと春らしくなってきましたね。
だいぶ遅くなりましたが、4月の気になる舞台です。
先月は映画に舞台に、ちょっと忙し過ぎたので、今月は「行きたいな」で終わってしまうかもしれませんが。

コーヒープリンス1号店」 (4/19追記)
新納くんが出ているので、興味を持ちました。
苦手なミュージカルではありますが、楽しみです。
(風邪でダウンした為、行けませんでした・・・。)

「SAMURAI7」 ★
急遽都合が悪くなった友達からチケットを譲ってもらって行きました。
感想は書きそびれてしまったのですが、中川さんが良い味出してます。

まほろば
脚本が面白そうだし、久し振りに秋山菜津子さんも観たいです。

熱海殺人事件NEXT
阿部ちゃん版を2度観ていますが、キャストが変わるとまた違った芝居になりますよね。
つかさんの芝居に出ている山﨑銀之丞さんはまた格別に素敵です。

陽だまりの樹
初演の中井貴一さん、深津絵里さんで観た時は、本当に良かったです。
大好きな作品ですが、今回は全然違う感じになりそうですね。

シンベリン」 ★(4/17追記)
蜷川さんの舞台もしばらく観ていないので、彩芸は遠いのですが、何とか行きたいです。
(ぎりぎりでチケットを確保出来ました。とても楽しみです。)

「海盗セブン」観劇

地球ゴージャスの舞台を観るのは、前回の春馬くんの初舞台「星の大地に降る涙」以来2回目でした。
今回も豪華キャストで、見応えがありました。

特に春馬くんの成長振りには驚きました。
前回も殺陣も踊りも上手かったですが、更に踊りもキレがあって上手かったし、歌は格段に上手くなっていました。
ドラマや映画にも引っ張りだこでしょうけど、もっといろいろな舞台に出演してくれるといいなと思います。
いつか新感線とか出て欲しいです。

私は宝塚は一度しか観たことがないですし、大地さんのミュージカル作品は観たことがないのですが、びっくりするような美しさですね~。
どんなに派手な衣装でも似合ってしまうのは流石です。
最近いろいろな舞台に出ていらっしゃるので、観られる機会が増えて嬉しいです。

そして、やっぱり岸谷さんと寺脇さんの息の合った掛け合いは最高です。
二人が出て来るだけで、何だかほっとするし、笑ってしまいます。
でも、今回はちょっと二人の場面が少なかったですね。

最後の方はキャストに合わせて客席も手拍子したり、本当に楽しい時間でした。

ただ個人的な感想としては、全体的なストーリーは今一つという感じでした。
ダンスも話の流れやテンポをさえぎってしまう事がたびたびあったように思いました。

地球ゴージャス公式サイト


「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

この映画は、認知症と思われる症状を示すようになったマーガレット・サッチャーが、夫・デニスの幻影と時に語らいながら、昔を振り返るという形で物語が進んでいきます。

若い頃から物怖じせずに、自分の意見をはっきり言うマーガレット。
デニスはそんなマーガレットを面白がっているように見えました。
デニスのプロポーズを受ける場面は、本当に素敵でした。

でも、首相戦に立候補するのをデニスに反対された時の「あなたは家庭よりも社会貢献を第一に考える女と結婚したのよ」はすごいなと思いました。
そんなことを言える女性って、なかなかいないと思います。
彼女は、やっぱり”選ばれた人”だったんですね。

政治家として首相に上りつめていく過程や、国民に批判されたり、弱腰の党員に意見されても、決して自分の信念を曲げない姿には爽快ささえ感じました。

私はそれほど政治に興味のある方ではありませんが、一般的なニュースには目を通しているつもりでした。
それでも、他国の政治情勢は意外に知らない物なんだなと改めて思いました。

でも、この映画はマーガレットとデニスの物語だと思います。
政治には興味が無いし、難しそうと思わずに、マーガレットという女性の愛と仕事の歴史と思って観て欲しいです。

メリル・ストリープの細やかな表情の演技は素晴らしいです。

私が観に行ったのは平日の昼間でしたが、レディース・デーだったせいかほぼ満席でした。

「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」公式サイト

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