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2012年3月

「幻蝶」観劇

幻の蝶「シロギフ」を追いかける二人の男。
剛胆で自信家、人たらしのイケイケオヤジ・戸塚と、他人に心を開けない引きこもりの青年・真一。年齢も性格もまるで違う二人はなかなか噛み合わないのだが-。

最初の方の場面で、なかなか心を開こうとしない真一に、あの手この手で誘いかける戸塚に笑わされたり、びっくりさせられたり。
そこで一気に惹き込まれました。

「なんて楽しそうに演じるんだろう」久し振りに舞台に帰って来た内野さんを見て、そう思いました。
まさか内野さんのポール・ダンスを観られるとは(笑)
生き生きと踊っていましたね。
少しですが、ちょっと歌声を聴けたのも嬉しかったです。

田中圭くんは、おどおどしたり、蝶の話に目を輝かせたり、感情が極まってキレてしまったりと、真一の心情の変化が繊細に演じられていました。

最初は二人に山小屋からの退去を求めていた不動産会社のOL・安藤、ストリッパーのユカもいつの間にか蝶探しに巻き込まれていきます。

若い真一とユカの恋は初々しくて可愛らしいのですが・・・。

安藤やユカのこともちゃんと描かれているので、だんだんみんなが愛しくなってきます。

戸塚には良い顔をしているけれど、本当は思うところのある昆虫ブローカーの吉永や、借金取りの村木が登場して、楽しかった日々に終わりが見え始めます。

戸塚が一心に幻の蝶を追い続けていた本当の理由とは?

脚本、キャスト、演出、全てが良かったです。
久し振りにもう一度観たいと思える舞台に出会ったなと思いました。

「幻蝶」公式サイト

「ドライヴ」試写会

昼は自動車の整備士やハリウッドのスタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う"ドライバー"。
家族も友人もなく孤独に生きる男は、同じアパートの子連れの女性と親しくなっていくのだが、彼女の夫が出所して来る。夫は服役中の借金を返す為に組織から強盗を強要されていて、彼を救おうと男は犯行を手伝うのだが、それはマフィアの罠だった-。

最初に強盗の逃走を手助けするシーンから始まるのですが、冷静で緻密、恐ろしく頭がいい男のクールなドライヴ・テクニックに、まずぐっと惹かれてしまいます。

その夜の顔とは別人のような、好意を寄せる女性や子どもに見せる優しい笑顔がまた良いんですよね。
口数は多くないけど、照れくさそうに微笑み合う二人。
この幸せそうな男の顔がいつまでも続けばいいのにと思うのですが・・・。

彼女の夫と犯罪に関わるところからはバイオレンス・シーンが多くなりますが、一瞬でフレーム・アウトするので、残酷だけれど観客に想像させるような演出になっていて、上手いなと思いました。
でも、血を見るのは苦手という方はご注意を。

彼女が男の別の顔を知る場面は、観ているこちらも辛かったです・・・。
一緒に生きて行きたくても、どうしようもなく遠く離れて行ってしまう二人の距離が。

観終わった後、ただただ悲しい余韻が残りました。

「ドライヴ」公式サイト

「図書館革命/有川浩」

「図書館戦争」シリーズ4作目。

今回は堂上と郁の恋愛が少しずつ進んでいく場面が多くて、こちらもドキドキでした。
カモミールティーを一緒に飲む約束が実現して、出掛ける前にあれこれ洋服を選んだり、メイクしたり、"女の子"な郁が可愛いなって。
でも、デートは大きな事件が起こって中断されます。

原子力発電所のテロが起こって、テロリストが参考にしたと思われる「原発危機」の著者・当麻の身柄を確保しようとするメディア良化委員会から、図書隊が当麻を匿うことになります。

何か事件が起きた時、参考にしたと思われるDVDや本が問題視されることはよくありますよね。
私もそういう物が及ぼす影響というのは大きいと思っていたのですが、だからと言って言論や表現の自由に制限を加えようとするのはおかしい事なんだなと、この「図書館戦争」シリーズを読んでから考え方が変わりました。

「図書館内乱」も壮絶な場面がありましたが、今回もハラハラします。
泣きながら、笑いながら読むという感じでした。

でも、誰にも頼れない状況になった郁が、一人でよく頑張ったなと。
堂上じゃないけど、成長したなと思いました。

台風の中、都心を逃げ惑う場面は、有川さんは本当に強風・どしゃ降りの中歩いて確認したそうです。
本は空想でいくらでも書けるけど、そういうリアリティが作品に影響を与えるというのは共感します。

シリーズ4作目まで読んでいると、登場人物みんなに思い入れがあるので、シリーズ完結作としては大満足でした。
後、別冊2冊を読むのも楽しみです。
恋愛成分が多いそうなので(笑)

今年6月、アニメ映画も公開されるそうです。
公式サイトはこちら

実写も観てみたいですね。

「ももへの手紙」試写会

父カズオを事故で亡くした小学校6年生のももと母・いく子は、瀬戸内海の汐島という小さな島に引っ越して来た。亡くなった父の部屋で見つけた「ももへ」と一言だけ書かれた手紙。ケンカしたまま亡くなってしまった父は、何を書きたかったのか・・・。

人見知りで内弁慶なももは島の生活になじめず、一人の時間を持て余していたのですが、イワ、カメ、マメという不思議な妖怪3人組と出会います。
食いしん坊で傍若無人な3人組に振り回されるももでしたが、実は彼らは重要な役目を持っていたのでした。

最初は妖怪を迷惑がっていたももですが、一緒にイノシシから逃げたり、空へ手紙を送るダンス(?)を一緒に踊ったりして、だんだん打ち解けていきます。
島の人達や友達にも無愛想だったももが、彼らに感情をぶつけるうちにだんだん表情が明るくなっていって、こちらもホッとします。

ももといく子がケンカする場面では、どちらの気持ちも分かってハラハラ。
家族にはつい甘えて、わがままになってしまいますよね。
そして、気持ちが行き違ってしまったり。

明るく振るまっていたいく子も、カズオを亡くした悲しみに一人耐えていたんですよね。
家族のアルバムを見る場面では、涙が止まりませんでした。

最後に、ももといく子に起こった奇跡に胸がじんわり温かくなりました。
そして、少しずつ前向きになって、日々の暮らしを送る二人の姿が頼もしく思えました。

この日は、角川書店試写室での試写会だったのですが、本好きとしては角川書店本社ビルにも興味津津でした(笑)

ピンクの服を着て行くと特典があるかも・・・と記載されいたので、何とかピンクらしい服を着て行ったら、プレスシートを頂けました。

公開は4/21(土)とまだ先ですが、お勧めの映画です。
「ももへの手紙」公式サイト

「サド侯爵夫人」観劇

昨年、蜷川版「サド侯爵夫人」を観ましたが、演出・キャストが違うとまた新鮮です。
今回は舞台装置はシンプルで、衣装もモダンな感じでした。

モントルイユ夫人の白石さんとサン・フォン伯爵夫人の麻実さんは、迫力がありました。
二人の会話の間は絶妙で、笑ってしまうこともしばしば。
蜷川版でも思いましたが、この二人の役が核になっているのですね。

麻実さんは一幕ではビシビシとムチを打って格好良いし、二幕ではテーブルの上に仰向けになった姿が色っぽいし、見とれてしまいました。

ルネ役の蒼井優ちゃんも好演していましたが、ちょっと台詞が聞き取りづらかったのが残念でした。

三島さんの独特の言葉はとても心地良いのですが、修飾が多くて長いので、観客に聴かせるのは難しい台詞だと思います。
ちょっと気をそらすと流れて行ってしまいます。
白石さんと麻実さんは、ちゃんと生きた言葉にしていて素晴らしかったです。

前回もルネの気持ちがすっきりと分からなかったのですが、今回もいろいろと考えてしまいました。
映画でも舞台でも、そんな風に後々まで考えてしまうような作品が好きです。
何を感じるか投げてくれる作品が。

サド侯爵夫人」世田谷パブリックシアターHP

「僕等がいた 前篇」試写会

クラスのほとんどの女子が好きになる矢野。七美は、そんな矢野が時々見せる苦し気な表情が気になっていた。
いつしか七美も矢野に惹かれていくのだが、彼は年上の彼女を交通事故で亡くした過去をひきずっていた・・・。

王道の青春ラブ・ストーリーという感じですが、はっきり言ってストーリーに目新しさはありません。
先の展開が読めてしまいますが、登場人物のキャラクターが魅力的だから何とか観れたという感じです。

七美が矢野の言動に一喜一憂する姿が可愛くて、その真っ直ぐな想いが切くて・・・。
吉高ちゃんはどちらかというと振り回すタイプの女の子のイメージの方が強いですが、七美の喜怒哀楽の激しいところは合っていました。

矢野は、女の子なら誰でも好きになるタイプです。
ちょっと影があって、放っておけなくて。
斗真くんはとにかく格好良いです(笑)
素直になれない矢野の苛立ちや、忘れられない恋人を想う苦しさを繊細に表現していました。

こっちが恥ずかしくなる台詞連発ですが、漫画だったらすんなり読める言葉なんでしょうね。
原作は1000万部の大ベストセラーだそうですが、ちょっと読んでみたいなと思いました。

後篇は気になるけど、映画館で観るかどうかは微妙です。

「僕等がいた」公式サイト

「図書館危機/有川浩」

「図書館戦争」シリーズ三作目。

二作目の「図書館内乱」の最後で王子様の正体を知ってしまった郁の混乱と葛藤が面白いです。
面白いって言っては可哀想なんですが、そこは郁なので・・・。

今回は、今までに比べて堂上との距離がぐっと縮まった感じです。
こちらまでちょっとドキドキですね。

「昇任試験、来たる」では、手塚が子どもの扱いが苦手という意外な一面が描かれています。
子どもに慣れる為に柴崎にいろいろアドバイスを受けるうちに、手塚はちょっと柴崎が気になっているよう。
これからの展開が楽しみです。

「ねじれたコトバ」は、新進気鋭の俳優のムック本を出すにあたって、折口がインタビューを担当するのですが、彼の祖父の職業の"床屋"を"散髪屋"に置き換えたことから出版延期問題に発展してしまいます。

この「図書館戦争」シリーズを読むまで、本の「禁止用語」についてそんなに深く考えていなかったのですが、作家がこだわりを持って選んだ言葉を使えないというのは憤りを感じるだろうなと思います。
そして、それが知らないうちに決められているというのは恐ろしい事だと思います。

そして、茨城県展を巡る良化特務機関との闘争。
ここまで激しい闘争が描かれたのは初めてだったので、涙が止まりませんでした。
図書隊も決して戦いたくて戦っているわけではないんですよね。
でも、戦わなければ守れないから。
そういう論理から戦争が始まると思うと、手放しで賛成も出来ないのですが・・・。

メディア良化委員会側の人達の気持ちも描いて欲しいです。

最後は本当に涙、涙・・・。
これから図書隊はどうなっていくんだろう。
ものすごい不安です。

「スイングアウト・ブラザーズ/石田衣良」

大学時代からの付き合いであるヤノッチ、コバ、ホリブは33歳独身。最近三人揃って彼女に振られてしまった。
三人は、大学のサークルの先輩だった美紗子が経営するエステサロンで、男性の恋愛力を高めるためのメンズサロンの第一期特待生になることを引き受けたのだが・・・。

エステ体験やセレクトショップでファッション・コーディネートを学んだり、三人はいろいろなレッスンを受けます。
女性の気持ちになって考えてみる-。美紗子先輩から、三人はいろいろな場面でそう言われますが、「そうそう、そうなのよ~。」と思うこと度々。
石田さんはどうしてそんなに女性の気持ちが分かっちゃうのかな、と思いました。

リアルだったのは、船上お見合いパーティーの場面。
三人共、自分の好みがはっきりしていて、他のタイプはあまり目に入らない様子。
男の人って、みんなそうなのでしょうか?
女性は自分の好みじゃなくても、押されれば気持ちが変わったりしますよね。

30代の十人並みの女性の前には誰も立っていない、なんてちょっとキツいですね。

そんな風に女性を品定めしていた三人も、最後のテストでは女性に選ばれる立場になるのですが。

今は婚活の前に、普通に恋愛する為にはどうしたらいいか、を考えるところから必要な時代なのかなと思いました。
男性にも是非読んでもらいたい本です。

装丁の色使いやイラストも可愛いです。

3月の気になる舞台(3/19追記)

震災からもうすぐ一年ですね。
最近また地震が多いので、ちょっと不安です。

今月は観たい舞台が多いです。
でも、全部は行けないので、ご縁があったら・・・ですね。

朗読劇 幻色江戸ごよみ
宮部さんの原作は読んでいるので、朗読劇がどんな感じになるのか興味あります。
日替わりゲストによっても楽しめそうですね。

幻蝶」 ★(3/19追記)
内野さんの久し振りの舞台です。
白井さんの演出も楽しみだし、「ALWAYS 三丁目の夕日」の古沢さんの脚本だというのも期待大ですね。
(いろいろ考えて取り損なっていて、このままだと行けないかもしれな~いと思っていたら、何とか行けそうな日に取れてホッとしました。)

サド侯爵夫人」 ★(3/13追記)
野村萬斎さん演出の「サド侯爵夫人」、どんな演出になるのでしょう。
蜷川さんのは去年観ましたが、比較して観るのも面白そうです。
演出によって、同じ作品でも全然違う印象になるので楽しみです。
(何とかチケットを確保しました。楽しみです。)

ガラスの動物園
有名な戯曲ですが、観たことがないので観てみたいです。
深津さんの舞台もしばらく観てませんが、映画やドラマとはまた違った彼女の魅力が感じられるのではないかと思います。

怪盗セブン」 ★
三浦春馬くんの二度目の舞台ですね。
このキャストは本当に見応えありそうです。

こうして書き出してみると、やっぱり全部行きたいですね~。
チケットを確保したら、追記します。

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