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「チヨ子/宮部みゆき」

1999年~2010年にかけて発表された5つの中短編。いずれもこれまでに未収録のもので、文庫オリジナルだそうです。

ちょっと怖くて、不思議なお話が集められています。

『雪娘』は、「これは、もしかして・・・」と思った方向に話が進んでいくのですが、読後感は何とも切ない感じでした。

『チヨ子』は、ファンタジーですね。子どもの頃、大切にしていたぬいぐるみや大好きだったアニメのキャラクターを思い出しながら読みました。

『いしまくら』は、直木賞受賞後の第一作。悪いことをすれば必ず自分に返って来るという民話「石枕」。でも、そんな風に考える日本人は減っているのではないかと主人公は話します。平気で他人を傷つけたり、殺したりする人が増えていると。
そして世の中では、いつ自分が被害者になるかもしれないという不安から、殺された被害者に落ち度があったのではないかと考える風潮になっているのではないかと。
これには少し驚いて、確かにそんな気持ちもあるのかもしれないなと思いました。

『聖痕』は、ずっしりと重い中編です。実母とその内縁の夫から虐待を受けていた少年が、二人を殺して、学校に立てこもった事件に影響を受けて、ネットの掲示板で彼はいつしか神と呼ばれるようになります。
現実の彼は、過去の自分の過ちを認め、立ち直ろうとしていたのですが・・・。
ネットの世界ではこんなサイトはありそうだし、書き込む人達が暴走していくこともありそうで怖いなと思いました。

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