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「この女/森絵都」

物語は阪神淡路大震災の直前。「女房の人生を小説にして欲しい」ホテルの経営者からの妙な依頼。大阪・釜ケ崎のドヤ街で働く礼司は、多額の報酬につられて承諾するのだが・・・。

ホテルの経営者の女房・結子を主人公に小説を書くという設定ながら、そこには礼司の人生が描かれています。
いつしか一緒にいることが自然になっていく二人ですが、礼司は結子の強い生命力に惹かれたのかもしれませんね。

読みながら、以前ドキュメンタリーで見た釜ケ崎の人達の生活が思い出されました。
格差社会やワーキングプアーが問題になって久しいですが、一度落ちてしまったら抜けられない恐怖というのは、他人事ではないと思います。

今までの森さんの作品とは少し違った感じですが、登場人物のディティールがきちんと描かれているので、読ませる力があります。

冒頭で震災後に礼司は行方不明になっていると書かれていますが、結子はどうなったのか、某教団に出家した友人・大輔はどんな人生を歩んだのか・・・など、いろいろな事を想像させる結末です。

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コメント

先日は、ありがとうございました。
こちらにもトラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。

藍色さん> 度々のトラックバックありがとうございます。
この本は不思議な魅力のある作品でした。
好きなタイプの話ではないなと思って読み始めたのに、ぐいぐい惹き込まれて読んだ記憶があります。

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» 「この女」森絵都 [粋な提案]
震災後15年して見つかった小説。そこにはある青年と彼の人生を変えた女の姿が。釜ヶ崎の地をめぐる陰謀に立ち向かう彼は、小説の作者でもあった。冒険恋愛小説。 甲坂礼司、釜ヶ崎で働く青年。二谷結子を主...... [続きを読む]

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