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2009年3月

「ガール/奥田英朗」

久し振りに読書の感想です。
2008年のベスト5も選んでないですね・・・。
でも、一週間に1冊ペースで着実に読んでいます。

聖子は大手不動産会社に勤める35歳。結婚はしているが、子どもはまだいらないと思っている。
聖子は営業部の課長に抜擢されるが、部下の中には女性の上司を面白くないと思う先輩男性社員がいて・・・。

ありがちな設定ですが、ストーリーが面白くて、聖子と一緒に憤ったり、どう対処したらいいか考えてみたり、一気に読めました。

短編作品集なのですが、他のお話も30代の女性が主人公で、マンションを買うかどうか悩んだり、気持ちは若いままでも、だんだん「ガール」だった頃の"特典"はなくなってきている事に戸惑ったりと、女性なら「わかる、わかる」がいっぱいでした。
奥田さん、どうしてこんなに女性の事が分かるんだろう?と思うぐらい。

最近文庫本も出たみたいなので、是非お勧めの作品です。

「蜉蝣峠」観劇

クドカン脚本、堤さんの久し振りの新感線出演・・・と期待が大きかったのですが、いまいちすっきりした終わりではなくて消化不良でした。
冒頭から笑いに走り過ぎてしまったかなと思います。
途中まで"いのうえ歌舞伎"だという事を忘れていたくらい、ネタ物みたいになっていました。

堤さんは殺陣も上手いし、本当に舞台映えのする人だなと思いました。
それだけに役柄が何か中途半端だったのが残念でした。

勝地涼くん、良いですね~。
でも、やっぱり終盤どうしてそうなるのか、と思ってしまう場面がありました。
今回の脚本、私にはちょっと理解出来ませんでした。

永作さんが降板したのは残念でしたが、この役は高岡早紀さんで良かったと思います。

8月の「怪談 牡丹灯籠」、10月の「蛮幽鬼」に期待します。

「御用牙」観劇

山崎銀之丞さんが主演で、山本亨さんと共演ということで、楽しみにしていた舞台です。
このお二人といえば、つかさんの舞台。
「熱海殺人事件」で共演した阿部寛さんからお花が届いていて、役者同士の繋がりって良いなと思いました。

銀之丞さん演じる半蔵、すごく格好良くて素敵でした。
やっぱり立ち居振る舞いがきれいだし、絵になります。
着物の着こなしも粋でした。

大沢健さんも舞台役者として、こつこつとキャリアを積んでいますね。

物語もテンポが良くて、次から次へと問題が起こって、どうなるのだろうとハラハラもして、面白かったです。

キャストの皆さん上手い方ばかりで、安心して観られる舞台でした。
(たまにそうじゃない物もありますからね・・・)

29日までの公演です。お勧めです。




フランス映画祭(3/15)

この日は映画祭最終日。クローズ作品の「エデンの東」も観たかったのですが、次の日から仕事なのであきらめました。

「ベルサイユの子」
夜のパリの街を、幼い息子・エンゾを連れて寝場所を探し歩く失業中の若い母親・ニーナ。ベルサイユの施設から帰る途中、宮殿を囲む森で道に迷い、仮小屋で世間から離れて暮らすダミアンと出会う。その夜、ダミアンと一緒に過ごしたニーナだったが、翌日エンゾを残して姿を消していた・・・。

フランスでもかなり前から高い失業率が問題になっていますが、この作品では家族との問題も描かれていて、いろいろな事を考えさせられます。

深刻なストーリーの中でも、エンゾ役の男の子が本当に可愛くて、心が和みました。

ギョーム・ドパルデューは、自身も父親との確執があったり、ダミアンとは重なる部分も多かったようで、この作品では高い評価を受けていたそうですが、残念ながら去年亡くなってしまいました。
好きな俳優だったので、そのニュースを知った時はショックでした。
もっといろいろな作品で彼の演技が観たかったなと思います。

5月、シネスイッチ銀座で公開予定。

「華麗なるアリバイ」
フランスの小さな村の大邸宅で、上院議員のアンリは友人達を招待して週末を過ごすことに。次々と集まる9人の男女。医師のピエールは輝かしいキャリアを持ち、野心家でもある。彼を取り巻く妻・愛人、かつての愛人まで現れるが、翌日の午後、一発の銃声がプールで響き・・・。

アガサ・クリスティーの「ホロー荘の殺人」を映画化したもの。
オールスター・キャストのこの作品は、それぞれの思惑が絡んだ演技も見物でした。
次々と起こる事件に惹きつけられて、終盤は緊張感もありました。
アンヌ・コンシニ、ミュウ=ミュウ、ヴァレリア・ブルーニ=テデスキなど、豪華女優陣の華やかな共演作。

2010年、Bunkamurで公開予定。

フランス映画祭(3/14)

3日目は、流石に朝から身体が重かったです。
やはり休日ということもあって、観客は多かったです。

「サガン-悲しみよこんにちは-」
18歳の少女が書いた小説「悲しみよ こんにちは」、その衝撃的な内容は賛否両論を巻き起こし、瞬く間にベストセラーになった。しかし、それは"サガン伝説"の始まりに過ぎなかった。
自動車事故で一時は危篤になったり、ドラッグ、脱税、酒、ギャンプル-。サガンの華麗でスキャンダラスな半生を描いた作品。

サガンの作品は、十代の頃に「悲しみよ こんにちは」を読んだぐらいで、サガンについてはあまりよく知りませんでした。
物を創る人というのは孤独で、身を削るような思いで創作しているんだろうなと思います。
特に突出した才能を持っている人は、平凡な人生は送れないものなのかもしれません。

トークショーのゲストには、サガンの息子・ドニが登場しました。
この映画の中では愛し合いながらもすれ違う親子でしたが、実際は深い愛情で結ばれていたようで、少しホッとしました。

初夏、Bunkamuraル・シネマ他で公開予定。

「シークレット・ディフェンス」
「サガン」が4時くらいに終わって、この作品は8時半から。疲れていたし、よほど帰ってしまおうかと思ったのですが、大好きなジェラール・ランヴァンの出演作なので、何とか時間を潰してヒルズに戻って来ました。

フランスの諜報機関とテロ組織の激しい情報戦。ディアーヌはある秘密を恋人の父親に握られ、潜入部隊のスパイに、犯罪を繰り返し、母から勘当されてしまったピエールはテロリストに、それぞれ引き込まれてしまう。"国家"のために、"使命"のために、異なる組織に属しながらも武器として闘う二人は同じなのではないか-。

監督は諜報機関関係者への綿密な取材を繰り返してこの作品を完成させたもので、人材採用の仕方や訓練は現実のものだそうですが、それが本当なら恐ろしいです。
ディアーヌは半ば罠にかかって騙されたようなもので、そんな採用の仕方が現実にあるとしたら、犯罪にはならないのだろうかと思います。相手は"国家"ですけどね。

テロリストの孤独や、諜報機関の上層部でディアーヌをスパイに仕立てたアレックスの孤独が胸を締め付けました。
(日本公開未定)

フランス映画祭(3/13)

この日は有休を取って、一日に3本観ました。
さすがに帰る頃にはぐったりでしたが、どの作品も良かったです。

「美しい人」
転校生のジュニーは、ミステリアスな雰囲気と美しさでたちまちクラスの人気者になる。彼女は引っ込み思案なオットーと付き合い始めるが、イタリア語教師のヌムールとも惹かれ合い・・・。

ジュニー役のレア・セイドゥが何とも魅力的です。
本来の彼女は明るくていたずら好きなのだそうですが、この映画の中では寡黙で、何を考えているのか分からないような女の子。(というより女性)
次回作はタランティーノ監督の作品だそうで、是非観てみたいです。
ヌムール役のルイ・ガレルもギリシヤ彫刻のような美しい顔立ちですが、イケメンなだけではなく、ジュニーへの想いにとりつかれ、苦悩する演技も良かったです。
(日本公開未定)

「コード」
パリの一室で開かれた夕食会。弁護士、医者、料理人、フラメンコ教師・・・次々に訪れる友人達は、それぞれの事情を抱え・・・。

この夜を境に登場人物それぞれの人生が変わっていくのが描かれているのですが、それが丁寧に描かれていて、心に沁みました。
エスプリのきいた会話なども面白かったです。
30代~40代の人生の転機について、いろいろな事があるだろうけれど、希望が持てるような気がしました。
(日本公開未定)

「顧客」
ジュディエットはTV番組のディレクター。50代のバツイチのキャリアウーマン。ジュディエットは、時々ネットを介して"出張ホスト・サービス"を利用している。そして、マルコと出会い、やがて二人は惹かれ合っていくが、実はマルコは結婚していて、妻を深く愛しているのだった・・・。

これは切なかったですね~。
愛を信じなくなっていたジュディエットが、本気でマルコを愛したのに、幸せな時はほんのひと時で・・・。
本音を口にできない大人の女の切なさを、ナタリー・バイが格好良く演じています。
この人は本当に素敵に年を重ねていますね。
シワまで彼女の美しさになっています。

二人の女性の間で揺れるマルコを演じるエリック・カラヴァカも好きな俳優の一人です。
マルコは妻や家族の為に出張ホストを始めたので、可哀想だったもりして、みんなが切ないんですよね。
(日本公開未定)

この3作品は日本での配給が決まっていませんが、是非上映して欲しいです。




フランス映画祭(3/12)

この日は上映前にレッド・カーペットにフランス来日団が登場。
私はチラッとしか見れなかったですが。
今年の団長はジュリエット・ビノシュでした。

そして、オープニング・セレモニー。
主催のユニフランスの会長、ジュリエット・ビノシュの挨拶の後、来日したキャスト・監督がスクリーン前に並んでフォト・セッション。
何だか、いつもの年より少なくて寂しい感じでした。

オープニング作品「夏時間の庭」
画家であった大叔父のアトリエに住む母の誕生日に集まった家族。
3人の兄妹は、それぞれニューヨーク、中国、フランスに住み、滅多にこの郊外の家に来ることはない。
楽しい時間を過ごす間も、母は死後の遺産相続のことをしきりに気にしていた。
そして、突然の母の死。兄妹はそれぞれの事情を抱え、思い出深い美術品コレクションや家を売ることにするのだが・・・。

この映画に登場する美術品は、ほとんどがオルセー美術館から貸し出されたものだそうです。
家具や花瓶など、実際に使われていると、展示されているのとはまた違った美しさがあるものだなと思いました。

遺産相続を巡ってドロドロの争いにならないところが、フランス人ぽいなと思ったのですが。そんな事はないかな。
議論はしても、わだかまりが残らないところがいいなと思いました。

初夏、銀座テアトルシネマで公開予定です。

オープニング作品なのにトーク・ショーやQ&Aもなく、ちょっとがっかりでした。

フランス映画祭2009

1993年から始まったフランス映画祭ですが、横浜パシフィコで開催されていた頃から、もう10年以上(数えるのは怖いので数えません・・・)毎年楽しみにしている映画祭です。

一般的なフランス映画のイメージは、分かりにくかったり、お洒落なパリを舞台にした恋愛物だったりすると思うのですが、コメディや家族の問題を描いたもの、アクション、ホラーなど様々なジャンルのものがあって、面白い作品がたくさんあります。
先入観を持たずに、一度観てみて欲しいです。
「アメリ」のヒット以来、一時期フランス映画の公開作品も増えたように思ったのですが、今は日本映画が市場の60%を占めているそうです。

今年は、12日から始まりました。
オープニング・セレモニーには団長のジュリエット・ビノシュをはじめ、監督・キャストが勢揃いしましたが、年々主演キャストの来日が少なくなって、ちょっと寂しい感じも・・・。
主催のユニフランスにも不況の影響があったのでしょうか。

各映画の感想もぼちぼち書きたいと思いますが、毎日ハードスケジュールで映画を観るので、ちょっと疲れ気味です・・・。
まだまだお祭りは続くので、今日はもう寝ます。

「ドロップ」試写会

昨日観て来ました。

ヒロくんが不良役なんて、大丈夫かしら?と思っていたのですが、ちょっと猟奇的(?)なヒロくんもめちゃめちゃ格好良かったです。
「メイちゃんの執事」の理人とは真逆の役で、同一人物とは思えません。
演技の幅が広いな~。これからが楽しみな俳優さんです。

喧嘩の場面はすごい迫力で、実際撮影中はアザだらけだったというのが分かるような、痛そうな場面の連続でした。
でも、品川さんが監督ですから笑えるところも多いし、終盤では泣けるし、良い映画でした。

成宮くんも喧嘩は全然強くないけど、友情に厚く、みんなに愛されるヒロシ役がピッタリハマっていました。
ドラマではミステリアスだったり、ちょっと癖のある役が続いていましたが、新しい魅力が引き出されていたように思います。

女性にもお勧めの映画です。

3月の気になる舞台(3/21追記)

今日も寒かったですが、明日は雪が積もるかも。
でも、今月下旬には桜の便りもぼちぼち届くでしょうし、春までもう少しです。

今月の気になる舞台です。

ストーン夫人のローマの春
麻実れいさんと江波杏子さんの顔合わせ、是非観てみたいです。
ストーリーも面白そうです。

すべての風景の中にあなたがいます/光の帝国」キャラメルボックス
恩田陸さんの原作「光の帝国」は大好きな作品なので、キャラメルボックスがどんな風に舞台化するか観てみたいです。

蜉蝣峠」★
待ちに待った新感線の舞台です。
「吉原御免状」以来の堤さん出演も楽しみです。
3月と4月、2回観に行く予定です。

ムサシ」★(3/21追記。4月に行く事になりました♪)
先行は全滅しました。土日しか行けそうにないし、ちょっと無理そうです。
残念です・・・。

御用牙」★(3/4追記)
つかさんの舞台の常連だった山崎銀之丞さん、山本亨さんの共演が楽しみです。

今月はチケット確保済は「蜉蝣峠」だけです。
年に一度の祭り「フランス映画祭」もあるので、今月はあまり舞台は観に行けないかもしれません。
もし、チケットを確保しましたら、このページは随時更新します。

「ピランデッロのヘンリー四世」観劇

事故で頭を打って以来、自分をヘンリー四世だと思い込んでしまった男。
彼は本当に狂っているのか?それとも狂気を演じているだけなのか?
かつての恋人と、現在はその恋人の夫となった恋敵と、その二人の娘が訪ねて来た時、悲劇は起きた・・・。

期待以上に素晴らしい舞台でした。
最後は涙が止まりませんでした。
串田和美さんが俳優として演じる舞台は以前にも観たことがあるのですが、今回は本当に感動しました。
狂気と正気を行き来する演技は心を打ちました。

秋山菜津子さんもいつもの強くて凛々しい役とはまた違って、女のちょっと計算高い部分を見せるような女性を演じていました。

白井晃さん演出の舞台もずっと観てみたいと思っていたのですが、白い背景が大きなスクリーンであったりと、面白い演出でした。

台詞として言葉にせずに、役者同士の目線である事実を浮かび上がらせる場面なども想像を膨らませることができて面白かったです。

今日が千秋楽ですが、お勧めの舞台です。

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